伊藤果樹園さんの黒岩産新高梨
会いに行ける生産者高知の秋の到来を告げる!伊藤果樹園さんの黒岩産新高梨
高知県佐川町で70年ほど前から経営されている伊藤果樹園さん。新高梨をはじめ数種類の梨を生産されています。
ブランド梨の誕生
形で昼夜の寒暖差が大きく、甘くて美味しい果実を作るのに好条件です。北部の黒岩(くろいわ)地区一帯では、水はけの良い山の斜面を利用し、良質な梨の生産が行われています。
特に「黒岩産新高梨」はブランド梨として有名です。黒岩地区の梨の生産者が集まり「黒岩梨出荷組合」が結成され、安定した品質が保たれています。
長年の経験と確かな技術
黒岩梨出荷組合員である伊藤果樹園のご主人。現在3代目として約45年もの間ご家族で梨の生産を行ってきました。
新高梨は、大きさと香りの良さが最大の特徴であり、大玉なものでは2キロ近くなるものも。
「香りが良く最高に美味しいものを食べてもらいたい」という思いで、「完熟で収穫すること」を心掛けているそうです。梨は追熟して甘くなることはない為、一つ一つプロの目で収穫のタイミングを見極めています。
他にも、除草剤を使用しないことや、2年かけて有機堆肥を手作りしているなど、最高の梨作りのために労を惜しみません。
新高梨の栽培カレンダー
12月 土づくり 土壌中の栄養状態を良くする大切な土づくりの為、有機肥料を使用しています。
1〜2月 整枝・剪定 実が非常に大きくなるので、日光が十分当たるように、いらない枝を切り取ります。
3月 摘蕾 良い実をとるために、蕾を一つ一つ選別します。
4月 授粉 花が咲いたら一つ一つ手作業で花粉を付けます。
5月 摘果 たくさんの実の中から大きく良い実を取るため、余分な実を取り除きます。
6〜7月 袋がけ 病害・防虫・色艶をよくする為、袋がけを手作業で行います。
8〜9月 台風対策 台風に備え、実を一つ一つ紐で固定します。
10~11月 いよいよ収穫です。大きく育った実の熟れ具合を一個一個確かめながら丁寧に摘み取ります。
取材を終えて
陽気なご主人をはじめ、ご家族で快く取材に応じてくださいました。
収穫まで約一年。機械化が難しいと言われる梨の栽培は、土づくりから始まりほとんどが手作業で行われており、多くの時間と労力がかけられています。
「『美味しい』と言われることが嬉しい。疲れも一瞬にして吹き飛ぶね!」と笑顔のご主人。消費者の言葉が何よりも原動力になっているようで、一年越しの努力が報われる瞬間です。
時代と共に変化するものが多い中で、代々継承され守り続けること、ブランド梨として品質の維持をしていくことは容易ではありません。伊藤果樹園さんや他生産者さんの黒岩産新高梨に対する誇りと根気強さが窺えました。
伊藤果樹園さんのご主人は、苦労を笑い話に変えるほど明るい人柄も魅力的でした。これからも、持ち前の明るさで黒岩産新高梨の歴史を守り続けて欲しいです。
かねた青果オンラインショップ
黒岩産新高梨は、かねた青果オンラインショップでも販売しております。
長年の経験と確かな技術で作られた高知自慢の一品をお召し上がりください!